NHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」をご覧の方も多いと思います。
昨年10月からは、日清食品の創業者で即席ラーメンの発明者「安藤百福」さんの妻「仁子(まさこ)」さんが主人公です。しかし、どうしても注目は「安藤百福」さんになってしまいます。そして年が明けてからは、チキンラーメンの開発のエピソードに入り、2月に入りやっとの事で完成し発売に向かうところが描かれています。
こんな時だからこそ、横浜のカップヌードルミュージアムにG散歩に行ってきました。
博物館然としたシックなカップヌードルミュージアム
横浜カップヌードルミュージアムは横浜ランドマークタワーの横浜港側、大観覧車のコスモワールドの斜め前、ショッピングビルのワールドポーターズの前、万葉の湯の隣にあります。
茶色のシックなビルは、博物館らしさを感じます。
万葉の湯の横の公園には、桜が綺麗に咲きます。花見がてらに行くのもアリですね。
これまでも、入り口横にあるショップを覗いた事はあるのですが、中に入るのは初めてです。入場料は500円です。そして、カップヌードルの作成体験ができる、カップブードルファクトリーの申し込みをします。
入場券を購入すると、カップヌードルとひよこちゃんがお出迎えです。
チキンラーメンファクトリーは前日までWEBから申し込みができますが、当日の空きがあれば3Fのカウンターにて申し込みが可能です。
横浜カップヌードルミュージアムのホームページ
作った感は少なかったカップヌードルファクトリー
まずは、カップヌードルファクトリーに行きます。
このカップヌードル、これからドラマ「まんぷく」でもこの後のエピソードになると思いますが、「百福」さんがアメリカに行った時に、チキンラーメンを割ってマグカップに入れてお湯をかけて食べていたのを見て、カップ入りラーメンの開発を思いついたんだそうです。
最初に自販機でカップ300円を買います。
手を消毒します。
そして座席に座って、カップに絵などを買いて、マイカップを作成します。
カップを持ってファクトリーに行くと、まずはカップに麺を入れます。
生産工程ラインでカップに綺麗に麺を入れるのが上手くいかず、麺にカップを被せる方法が生み出されました。逆転の発想ですね。
次に具材を3種類とスープをチョイス。
僕は右側、謎肉ダブルにエビです。スープは具材にジャガイモがなかったのでカレーを断念、ノーマルの醤油にしました。他にスープはシーフードがあります。
カップに蓋を被せます。これは「百福」さんが海外出張された時に、飛行機の中で提供されたマカデミアナッツの入った容器のアルミ箔を剥がす蓋からヒントを得たそうです。
そして、シュリンク包装のビニールを被せます。
熱で圧着して出来上がりです。
最後にエアパックで包装して、マイカップヌードルの出来上がりです。
出来上がりましたが、作った感は無くオートメーション化された工場の作業を人間が行うのを見たと言う感じでした。
遊んで食べれる4階
チキンラーメンファクトリーのスタートまで少し時間があったので、4階を覗きました。
4階にはカップヌードルの製造工程を体験できる室内アスレチック「カップヌードルパーク」があります。3歳以上小学生以下で身長90cm以上の児童が、30分300円で楽しめます。お孫さんコーナーでGは休憩ですね。
そしてもう一つ、「NOODLE BAZAAR ワールド麺ロード」があります。
「百福」さんが麺のルーツを探る旅「麺ロード」で出会った8カ国の麺を味わえるフードコートです。中は東南アジアのナイトマーケットのイメージです。
ラーメン系だけでなく、イタリアのパスタやインドネシアのミーゴレンなどを、ハーフサイズ300円で楽しめます。
時間の関係で実食はできませんでしたが、入場料を払ってハーフサイズのラーメンって、新横浜のラーメン博物館みたいですね。また次回のお楽しみです。
萬平さん気分になれる、チキンラーメンファクトリー
3階に戻り受付をして、いよいよチキンラーメンファクトリーに入場です。
チキンラーメンファクトリーは一回90分・1日8回の開催で、中学生以上500円小学生300円です。
自分のナンバーが入ったチケットをもらいます。
そのナンバーの席に行くと、ナンバーの入ったエプロンと頭にかぶるバンダナが置いてあります。
エプロンを着けてバンダナを頭に巻いて、手を洗い、第一工程の説明を聞いて作業台に向かいます。作業台には、麺の粉とねり水が置いてあります。
粉は、小麦粉に卵粉など「まんぷく」で萬平さんが栄養に拘ったものが含まれていて、ねり水は塩やかんすいなどを配合しています。
粉の真ん中にくぼみを作りねり水を注ぎます。「まんぷく」で何度も見た光景ですね。
捏ねると言うよりは指先で払う感じで、粉とねり水と混ぜ合わせていきます。この時に、粉の色が黄色くなる程美味しくなるそうです。
よく混ざった所で、こねるようにまとめてひとかたまりにします。
綿棒を使って折りたたみながら、体重をかけて麺生地を押さえ込んで行きます。
萬平さんもやってましたね。
その麺生地を製麺機に入れ、麺生地を伸ばしながら複合して行きます。
複合できた麺生地を袋に入れて熟成に入ります。
熟成させる間に袋に絵や文字を書いてパッケージデザインをします。
その間に熟成できた麺生地を再び製麺機で伸ばして行きます。
スタッフの方がダイヤルを調整してくれ、徐々に薄くして約1mmの厚さにします。
いよいよ生地を麺にします。製麺機の伸ばす時とは違うところを通し麺状態に裁断し、約40センチくらいの長さでハサミで切って行きます。
出来上がった麺を100gに計量して、四角い金ザルに入れます。
この後、スタッフの方が麺を揉んで縮らせた後、蒸してくれます。
萬平さんもこうして縮らせてましたが、縮れ麺はこうやって作るんですね。
蒸す間は、再びパッケージを作成します。
蒸された麺をボールにあけて、ごま油をかけて指を立てて払うようにほぐします。
よくほぐした麺に、味付けスープを掛けます。残念ながら、ジョーロでは無かったですが、ここは10秒程で全体に素早くスープを馴染ませます。
型に麺を入れますが、仕上げはスタッフの方がしてくれます。
そして、萬平さんが天麩羅から気づきを得た、実際は百福さんですけど、油で揚げて乾燥させる、瞬間油熱乾燥法を施します。
ハート型の麺の形は、バレンタインに因んだ2月だけの限定だそうです。
麺を自作のパッケージに入れて、スタッフの方が封印してくれて、オリジナルチキンラーメンの完成です。この封印は、今は萬平さんの子供たちの仕事です。
僕のパッケージは、「まんぷくらあめん」とやっぱりラーメンと言えば小池さんです。
オリジナルチキンラーメンに市販のチキンラーメンと焼きそばUFOのミニ、更に身に付けていたバンダナがお土産です。これだけの体験が出来て、これだけのお土産が付いて500円はお得ですね。
百福さんの歴史を辿る2階は、懐かしさがいっぱい
2階は、様々な展示のスペースです。
「インスタントラーメンヒストリーキューブ」では、初めてのチキンラーメンから3000点を超えるパッケージが展示されています。
日清焼きそばは1963年、意外に早かったんですね。
出前一丁は1968年、もちろんごまラー油入りです。
1971年にカップヌードル。
1976年にはUFOとどん兵衛。定番は皆長寿商品ですね。
「百福シアター」では「百福」さんの「クリエイティブ・シンキング=創造的思考」の原点となる”6つのキーワード”をベースに生涯を紹介するショートムービーが見れます。
「百福シアター」を出ると目の前には、「百福の研究小屋」が建っています。
これは忠実に再現されたということなのですが、ドラマの「まんぷく」とはちょっと違う作りです。
ドラマでは小屋の真ん中に麺を打つ台がありますが、この小屋では壁側にしか台はありませんでした。麺打ちを見せる為に、あの作りになったのでしょうね。
ただ、1958年にこのような冷蔵庫はなかったのではないかと思います。
小屋の隣から「安藤百福ヒストリー」が壁面に続きます。
僕には懐かしい写真がいっぱいです。
渡辺の即製しるこ。「甘くてどうもすみません」よりチキンラーメンの方が、発売は先だったんですね。
チキンラーメンは1958年の発売、その時の東京タワー。この年に東京タワーも完成したのですから、ここから先は結構早くできたんですね。
カップヌードルの自販機も懐かしい。中学の同級生の家のそばにあって、良く買って食べました。ただ、一度、お湯を入れた後にフォークが無くて困ったことがあったので、先ずフォークがあるかを確認する事が大切でした。でも、フォークはただのボックスの中に入ってるだけなのに、全部持って行ってしまうとかの悪戯が少なかったと思います。昭和の良き時代だったからなのかな?
「安藤百福ヒストリー」を過ぎると「クリエイティブシンキングボックス」です。
様々な創造的思考の方との集合写真です。どなたかわかりますか?
そして、最後に、ドラマ「まんぷく」の主人公立花福子のモデル「チキンラーメンの女房 安藤仁子展」が行われています。
正に今放送中の1958年の一家です。お子さんは別として、やはり皆さんはそれなりにお年ですね。
お二人の写真を最後に見て、1階に戻ります。
1階にはショップも
入り口横にはミュージアムショップがあります。
ここでしか買えない限定商品もあります。
外に出て赤レンガ倉庫方面に少し行ったビルの横には、工場をイメージしたCUPNOODLES “B-玉”COASTERがあります。 最後にこれを見てカップヌードルミュージアム見学は終わりとなりました。
テレビドラマと合わせて、今が旬なカップヌードルミュージアム。カップに絵を描くくらいのカップヌードルファクトリーに比べて、ドラマで見てきた工程を実際に体験できるチキンラーメンファクトリーは、絶対にお勧めです。
駐車場は色々とあると思いますが、僕はワールドポーターズの平日上限1000円を使いました。赤レンガ倉庫やランドマークタワーの中心に位置していて、みなとみらい散歩に便利ですし、ワールドポーターズ自体も楽しめますよ。
パッケージの写真のようにチキンラーメンを作る方法とは
チキンラーメンファクトリーでは、卵の白身が固まった状態作り出す作り方をレクチャーしてくれました。なかなか、パッケージの写真のようには行かないですよね。
僕の作り方を織り交ぜて、紹介します。
先ずは丼をお湯で事前に温めた方が良く、卵も冷蔵庫から出して常温に戻しておくと良いそうです。そこで僕は、丼を温めるためのお湯の中に卵を入れました。
丼が温まった頃、卵を取り出しお湯を流したら、長ネギを細かく刻んで入れ、テーブルコショーを振ります。僕は、テーブルコショーが最適だと思います。
その上に麺を入れ、卵を割りますが、今回は白身が落ちてしまいました。
熱湯を注ぎ、お皿で蓋をして3分。
黄身も暖かく美味しく出来上がりました。
流れてしまった白身も固まってはいます。卵さえ上手く置ければ、良い感じになりそうですね。
一手間掛けて、見栄え良く、美味しく食べられると思います。
発売61年目を迎えるチキンラーメン、「百福」さんは晩年まで毎日一食は食べられていたそうですが、96歳の長寿の秘密は、チキンラーメンだったのかもしれませんね。