キーボード奏者の小林信吾さんが2020年10月4日にお亡くなりになりました。
小林信吾さんは、1991年に「KAN」さんの「愛は勝つ」のアレンジを担当し日本レコード大賞を受賞、2000年代になって浜崎あゆみさんや平原綾香さんのプロデュースが有名です。
もちろん、私が小林信吾さんを知ったのは、角松敏生さんを通じてです。
角松さんとの関係を追いながら、小林信吾さんを追悼したいと思います。
本人のご意向で発表は10月9日でした。
その日は、角松敏生さんの今年の秋のツアーの初日が、ビルボードライブ横浜で行われた日でした。
開演前のBGMが小林信吾さんの最新アルバムの曲なので、もしかしたらと検索したら、ご逝去の報がありました。
角松さんも登場すると、まずご逝去の話をされました。
「続けろ!」と言ってくれていると思うと語り、「信吾!ありがとう!」のコールに会場も感謝と追悼の拍手を送りました。
小林信吾さんとの出会いは、もちろん、角松さんのバックに参加されたからでした。
記憶が正しければ、1989年、日比谷野外音楽堂で行われたスペシャルライブの時ではないかと思います。
ドラムス村上ポンタ修一さん、ギターに鈴木茂さんと今剛さん、パーカッションは斉藤ノブさんと30年前でも大御所のメンバーに、ベースは角松バンドの青木智仁さんとサックスに小池修さん、その中に、当時は全く知らない小林信吾さんでした。
しかし、1990年リリースの「LEGACY OF YOU」と言う角松さんのインストのアルバムでは、メインのキーボードとして参加されています。
さらに、1991年リリースの「ALL IS VANITY」では、キーボードだけでなく、CO-Producerの立場でも参加されました。
ロサンゼルスでもレコーディングされているのですが、その渡米前に六本木のピットインで角松さんのデビューアルバムから当時までの全曲を唄うと言う、5時間くらいのシークレットライブがありました。
小林信吾さんが、「こんな折に(湾岸戦争の最中)アメリカ行かなくてもいいのに」とぼやいていたのが印象に残ってます。
ラリー・カールトン、ジョー・サンプル、ジェリー・ヘイ、カーク・ウィリアムなどなど、名うてのミュージシャン達との海外レコーディングをCO-Producerとして体験された事は、その後のプロデューサーとしての活躍の糧となっていたのではないでしょうか?
そして、角松さんの最新アルバムの「EARPLAY 〜REBIRTH 2〜 」では、Associate Producerと言う肩書で参加しています。
多分にアルバム「ALL IS VANITY」への思い入れを感じていたのですが、角松さんも小林さんがお元気なうちに、今一度記録(レコード)を残しておきたかったのかもしれません。
残念ながら、これが小林さんの遺作となったのではないかと思います。
Amazonのデカジャケのおまけ、大切にしたいと思います。(「EARPLAY〜REBIRHT2〜」の記事はこちら)
もう一つ、友成好弘 さんとのユニット「MAOCHICA」の還暦記念ライブのノベルティにサインをいただきました。
あの素晴らしいメロディーを奏でる魔法の手とも、握手させていただきました。
「MAOCHICA」でも、「小林信吾」でも、素晴らしいアルバムを出されています。
ぜひお聴きください。
音楽プロデューサー・編曲家・作曲家と言う肩書を持つ才能の溢れる方でしたが、私にとってはいつまでも「キーボード!小林信吾!」です。
青木さんやブッチャー・小島さんのように、いつか角松さんのステージに、サンプリングで参加してくれることを楽しみにしています。
小林信吾さん、ありがとうございました。
心より、ご冥福をお祈りします。