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今週の行け麺!  永福町大勝軒

ラーメンが好きな人は、一つの店を元に弟子たちが新たにお店を開いて行く系譜を辿る展開を好きな人は多いと思う。それは、札幌や喜多方や津軽の様なエリアで流行ったラーメンとは、また違ったジャンル構成となる。
二郎系、家系、東池袋大勝軒系などは、多く見受けられる。

その中で、ちょっと違いを見せるのが「永福町大勝軒」だ。
同じ「大勝軒」を名乗っているが、東池袋大勝軒系とは全く別の系譜なんだそうだ。
最初の3つの系譜の様に多くは見受けられないが、「永福町大勝軒」の流れを引く店は、僕の地元に近い東川口にも存在している。魚介系にラードを浮かし、湯気は出ないが熱いスープと、普通の大盛りを上回る量の麺。これが「永福町大勝軒」の特徴だ。
どちらの1950年代半ばに開業、交わらない系譜だが共通しているのは、お腹いっぱい食べさせると言う、今とは逆行している想いだ。

僕は東池袋より永福町を先に食べた。
仕事のテリトリーの中にあり、先輩社員に連れて行ってもらったのだ。もちろんインターネットもパソコン通信も身近にない時代で、ラーメンブームも訪れる前のことだ。
その後、三田の二郎も東池袋の大勝軒も、街中の異様な行列により出会うことができた。そして、先輩社員を連れて行った。名店は口コミで広がる、そんな時代だ。

初めて行ってから、通い詰めている訳でもなく思い出した様に行くと言う関係だが、店構はいつ来ても変わらない様に見える。ただ、以前は今は出口専用になっている所が出入り口だった様な記憶もあるが定かではない。

メニューは至ってシンプル。
値段はやや高めだが、普通で麺は超大盛り、チャーシューは4枚だ。
生玉子付とメンマ付は、「付」とある様に別盛りになっている。
いつも通り普通に中華麺を頼んだ。

出て来たラーメンは変わらない。

シンプルな中のナルトの存在感が、昔ながらの中華そばだが、丼が大きい。

見た目は湯気も立たず冷めた感じだが、ラードが張られているからで、スープは充分に熱い。煮干し系ではあるが、今となっては隠し味程度に思える。

 

細い麺は柔らかく茹でられている。
スープも冷めないままなので、早く食べないとさらに柔らかくなる。

この感じが「永福町大勝軒」だ。
「二郎はラーメンではなく二郎だ」という言葉があるように、今となっては「永福町大勝軒は永福町大勝軒」なのかもしれない。
だから、半世紀以上を経ても行列が無くならないのだろう。

永福町大勝軒(HPにて通販もあります)
東京都杉並区和泉3-5-3
03-3321-5048
11:00~24:00
不定休

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