コロナ渦の中で過ごした2020年も、大晦日を迎えました。
帰省や初詣も「なし」と言われているこの年末年始は、いや応なしに自宅で過ごすことにされている方が多いと思います。
そうなると楽しみはテレビです。
年末年始は特番もいろいろありますが、この時こそ見ておきたい配信もあります。
2020年12月5日、WOWOWに「コールドケース 〜真実の扉〜」が帰ってきました。
シーズン1がWOWOW開局25周年記念でしたが、シーズン3の今回は30周年記念です。
この「コールドケース 〜真実の扉〜」は、2003年から7シーズンがアメリカで放送された「Cold Case(邦題:コールドケース迷宮事件簿)」のリメイク作品です。
本家の「Cold Case」は約2年遅れでWOWOWでも放映されていましたし、ローカル局でも放送されていましたので、ご覧になった方も多いと思います。
内容は、過去の事件シーンから始まり、その未解決の事件を現在の刑事達が解決すると言うパターンで、過去のシーンはやや古い感じのする映像を使い、当時のヒット曲をちりばめると言う作りでした。
舞台はフィラデルフィアで、アメリカドラマでよくあるニューヨークやロサンゼルスではないローカルなところが、どこか新鮮でした。
そして何より主人公のキャスリン・モリスが演じるリリー・ラッシュの、愛らしさと刑事役のミスマッチが未解決事件に似合っていました。
ちょうど「X-ファイル」が終わってしまった時期で、ダナ・スカリーの穴埋めはリリー・ラッシュだな、と思ったものでした。
「コールドケース 〜真実の扉〜」のヒロインは吉田羊さんです。
キャスリン・モリスより5歳若い吉田羊さんですが、日本版が米国版を引き継いだように感じられるキャスティングは素晴らしいです。
もちろん、リリー・ラッシュとはタイプは違いますが、吉田羊さんの石川百合はピッタリのはまり役ですね。
しかもリリーを百合と名付ける小技は、オリジナルを見ていた者の心をくすぐります。
日本版を作る人たちがどれだけオリジナルをリスペクトしているかどうかは、改めて見る上でとても大事です。
「SUITS/スーツ」ファンの私には、日本版でジェシカがハーヴィーより背が低いのにはがっかりしてしまいました。
その面ではこの「コールドケース 〜真実の扉〜」では、百合の名前以外にもリスペクトを感じる小ネタシーンが冒頭から込められていました。
第1回で現在に起きた事件の現場にいた百合が上司に呼び戻されます。
過去の事件の情報を警察に提供に来た女性が、女性刑事に話したいと告げ、百合が対応させられたからです。
そこで情報提供者が「殺人が専門?」と聞くと「調べる方ですけど」と答えます。
これはオリジナル版の初回にもある1シーンですが、ここが未解決事件捜査に入り込んでいくことになるポイントで、会話まで踏襲されている事に思わずニヤッとしながらも、日本の製作陣のオリジナルへのリスペクトを感じます。
初回の原作は米国版のシーズン2の11話ですから、事件そのもののストーリーは米国版の初回とは違うのですが、導入部は原作の初回を踏襲して見せることで、私のように原作を見ているものを引き込んでいきます。
そして何より、人間描写の細かい点やディティールのこだわりは、原作を上回る出来と言っても過言ではありません。
特に、すでに放送されたシーズン3の第1話・2話は原作を更に複雑化し、とても面白い作品に仕上がっています。
また、日本版は回想シーンのレトロ感が際立っているのですが、これは16mmフィルムを使った撮影をデジタル化する技術が使われているそうです。
もちろん、当時の日本の歌も使われています。
さらに、シーズン2より日本のオリジナルエピソードも登場し、「学生運動」や「バブル」と言うわが国の象徴的な時代背景を持ち込んでいます。
現在、シーズン3は第4話まで放送されています。
本日、大晦日の23時から1〜4話が一気に放送されます。
もちろん、WOWOWオンデマンドでは見逃し配信もされていて、更にシーズン1・2も見れます。
まだ、WOWOWに加入されていない方は、この機会に是非検討してみて下さい。
さらに、オリジナルの米国版をご覧になりたい方は、Amazonビデオで配信しています。
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この正月だけの活用もできますね。
私は、今はU-NETがイチオシです。
⚠︎配信関係の情報は2020年12月31日現在の情報です。
今年のお正月は、みかんを食べてビタミンCを取りながら、配信で楽しみましょう。
今年も1年、ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
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